2021年8月8日、日本時間19時
「中田敦彦のYouTube大学」は、ある一本の動画をプレミア公開した。
正直、鳥肌が立った。。
あっちゃんは、中田敦彦は、
本当に世界を救うかもしれない。
アパレルブランド「カールフォンリンネ」とは
中田敦彦は新たにアパレルブランドを立ち上げました。
その名も「カールフォンリンネ」
現在非常に話題になっていますが、一体これの何がすごいのか解説します。
これは本当に世界を救うかもしれない。。
①大量生産・大量消費からの脱却
利益を重視して「大量生産・大量消費」を行う企業が、現在非常に多いです。
その結果、「大量廃棄」が発生し、地球環境に大きなダメージを与えています。
そこで、この大量生産・大量消費の在り方から脱却し、
サステナブルな在り方を模索・提案するサステナブルブランドとして、
「カールフォンリンネ」は始動したのです。
②劣悪な労働環境からの保護
安くものをつくるために、人件費をカットし、劣悪な労働環境に放り込む。
誰かが得をするために、誰かが泣いている。
現在、中国の新疆ウイグル自治区問題など、世界で様々な問題が起こっています。
そうした過度なコストカットの流れは、適正価格からの逸脱を許してしまい、
人件費のカットという形で、被害者を生み出してしまうのです。
そこで、「安ければいい」という消費者の意識を変えるきっかけとして、
「カールフォンリンネ」は新たな価値観を提案します。
③完全受注生産
必要な数だけ、必要な量生産する。
これほどに無駄のない生産方法はないでしょう。
「欲しいものをすぐ手に入れる」のではなく、
「欲しいものが届くのを楽しく待つ」
これまでにない、新たな消費者の楽しみ方を提案します。
④原価公開(原価率の高さ)
そして、なんと服飾業界ではタブーとされてきた「原価公開」
原価をオープンにすることで、適正価格か否かを消費者に見てもらう事ができます。
そして、この原価率、通常のアパレルブランドが15~30%、
サステナブルブランドが50%とされているところ、
なんと「カールフォンリンネ」は、驚異の65%を実現します。
正直利益はかなり少ないでしょう。
利益よりも、いいものをできるだけ安く、多くの人に届ける為に、
サステナブルブランドをより多くの人に認知してもらう為に、
原価率を極限まで高めたようです。本当に素晴らしいです。
⑤過程公開
誰がどのように作っているのか、
その製作過程を公開することで、消費者に安心感と期待感を与える。
まさに、野菜の生産者が公開されるようになったように、
衣服も生産者とその過程をオープンにし、生産過程の透明性を確保しようというもの。
いわゆるトレーサビリティですね。
「カールフォンリンネ」は、こうした取り組みにも非常に積極的です。
動画での公開もされており、非常に目を見張るものがあります。面白い。
⑥日本の技術力を守る
日本の技術力の高さは、世界も唸らせるレベルにあります。
しかし、人件費を極限までカットするため、海外の新興国で低賃金労働を執り行い、
日本の下町工場の技術力はないがしろにされているのが現状です。
現に、倒産している町工場も多く、日本の技術力がどんどん失われています。
そこで、そうした町工場の技術力を活用し、非常に高品質な商品を生産し、
さらに日本の下町工場を救うという、まさにWin-Win-Winの在り方を提示するのが「カールフォンリンネ」です。
⑦デザイナーに松村啓市氏を起用
松村啓市氏は、カール・ラガーフェルド、イブ・サンローランといったカリスマを排出した「インターナショナル・ウールマーク・プライズ(=メリノウールの美しさと多様性を表現した、世界中の優れたファッションの才能を称える賞)」のファイナリストになったり、東京コレクションで自らのブランドを並べるなど、まさに天才肌のデザイナー。
ただ品質が高いだけじゃない、
オーソドックスなデザインに加えて、
ファッショナブルでアバンギャルドな要素も兼ね備える。
ファッションをこだわりたい人にもしっかり訴求する「カールフォンリンネ」恐るべし。
(まとめ)カールフォンリンネとは
「服のこと」「労働者・町工場のこと」「地球の未来のこと」
「全ての、考える人たちへ」お届けしたい。
そんな思いで始動したのが「カールフォンリンネ」なのです。
まさに、「未来のために 知性の上に着る」という
コンセプトのもとに成り立つサステイナブルブランドなのです。
感想
カールフォンリンネの感想
斎藤幸平さんの著書『人新世の「資本論」』に書いてあるように、
資本主義からのある種脱却が必要だと、私自身思っていました。
しかし実際どうすればいいのか、「足るを知る生き方」はどうすれば普及・実現できるのか。。
その答えを中田敦彦は、こんなにも感動的に提示してくれました。
言葉を失います。
ありがとう、あっちゃん。。
いいものを、適正な価格で、必要な分だけ、生産する。
ただそれだけなんだ。
必要だからこそ、無闇に捨てることもない。
大事に扱いたい。そう思える。
今回はアパレルに限った話でしたが、これは他の産業にも言えることなのではないでしょうか。
何か、新しいヒントを得た気がします。
ぼくたちの未来がより良い方向に進んでいる。
そう思えて、ワクワクしてきます。
あっちゃんに物申す…!
ぼくが言うのもおこがましいですが、あっちゃんに改善点を述べさせて頂きたいです..!
1つ目は、試着について。
服は近い将来、3Dプリンターで自らの体型にぴったりと合う衣服をオーダーメイドできるようになるとは思いますが、現状ではまだそこまでには至りません。
体型・顔というのは千差万別な為、似合う似合わないの問題があります。
だからこそ、試着をし、鏡を見て、その衣服を買う買わないを決めるのです。
しかし、カールフォンリンネでは、試着サービスは今の所、ありません。
試着ができれば、あるいは、擬似的に試着ができれば、
自分に合う合わないの判断ができます。
新しい試着の在り方も提案できるかもしれない。
この辺がもう少しリアルになってくれば、相当面白いことになると思います。
二つ目は、デザインについて。
松村啓市氏のデザインは、たしかにかっこよく、おしゃれです。
しかし、万人が着やすいものかと問われると、そうではないのではないか..と思います。
(少々オーバーサイズが過ぎるデザインで、特にご年配の方は着づらいかなと思いました。)
着物や和服、トラッド(トラディショナルスタイル)が評価されるのは、
時代や着る人を選ばない、そのユニバーサルなデザインにあると思います。
「誰からも、長く愛されるもの」こそ、本質的であり、本物だと思うのです。
「一部の人に、一時的に評価される」流行というものは、これの対極にあります。
流行を追いかけ、次から次へと新しいものを手に入れる生き方は、
資本主義の大量生産・大量消費の波に飲まれること意味します。
そうではなく、物事の本質を見極め、洗練されたものを長く愛用する。
モノをむやみに消費する生き方をやめ、モノを見極め愛用する生き方にシフトしなければ、
大量廃棄の問題はなくなりません。
そういう意味でも、デザインを流行的なものではなく、
洗練された普遍的なもの、老若男女誰が着ても、機能的で美しいもの、
そうしたデザインを追求していく必要があるように思います。
まとめ
中田敦彦の新プロジェクト「カールフォンリンネ」は世界を救うサステナブルブランドとして、
2021年8月に始動した。
50年後、100年後、きっと歴史上偉大な功績として、後世に伝えられていることだろう。